2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳ミステリー大賞シンジケート

翻訳ミステリーの世界をより盛り上げていこうと、翻訳家の方々が新たな運動を始められた、とのこと。翻訳ミステリーを読んで育った者の一人として、この運動に賛同し、以下に御紹介することで、支援の第一歩とさせていただこうと思います。http://d.hatena.n…

デクスター・ゴードン『GO』

和田誠・村上春樹『ポートレイト・イン・ジャズ』(新潮文庫 2004)が面白い。ポートレイト(和田誠)とエッセイ(村上春樹)で、五十五のジャズ・ミュージシャンを紹介している。ただそれだけの本なのだけれど、このコンビがする「ただそれだけのこと」がど…

劇団フーダニット『罠』

劇団フーダニット創立十周年記念公演『罠』(PIEGE POUR UN HOMME SEUL par Robert Thomas, 1960)を見てきました。 家出して十日目に、妻がようやく戻ってきた……かと思ったら、来たのは知らない女。だが、新婚旅行の写真は消えてしまっていて、本当の妻はど…

水時計

ページターナーがひしめく翻訳ミステリの中に、できるだけじっくり時間をかけて、ゆっくり読むほど楽しみの増す、精緻な本格ものが登場した。ジム・ケリーの『水時計』だ。 舞台はイングランド東部、ケンブリッジシャー州の小都市イーリー。晩秋の夜、洪水が…

泥棒が1ダース

物語に登場する「泥棒」は、現実のものとは違って、どこかしらユーモラスなイメージがあるように思う。そういえば、子供の本にも、『大どろぼうホッツェンプロッツ』なんて、楽しいのがあったっけ。 でも、それはドートマンダーのせいだ、と、ぼくは勝手に決…