2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

荒野のホームズ、西へ行く

本格ミステリにしてホームズもののパロディ、そしてウェスタンの『荒野のホームズ』は、実に痛快な一冊で、シリーズが続けて邦訳されることを心待ちにしていました。早川書房さんありがとう、念願叶った第二作、発売されるや買って、すぐに読み始めました。 …

ひとり百物語 怪談実話集

小説でも映画でも、ホラーは好きだけれど、「実話」となると実は苦手です。映画や小説だと、作り事だと決めてかかるから安心なのですが、本当にあったこと、となると、自分の身辺でも同じようなことが起きそうで、もう怖くて。 この本は、著者、立原透耶さん…

かしこまらずに御紹介を

誰もがしているブログとはいえ、文章を公開するとなると、やはりかしこまってしまう。 これまでの感想も、まず手帳に下書きしたのを、あれこれ書き直して、短めにまとめなおしてから載せている。キーボードでは文章が思うように書けない我が身の不器用で、更…

明治・大正 スクラッチノイズ

書店で見かけて、題材の好みや守備範囲とは関係なく、いきなり心惹かれてしまう本というのが、たまにある。ここしばらく、そのような出会いはなかったのだが、久しぶりに出会ったのが、こんな本。 ジャケットが和田誠だから手にとってみたのだが、永六輔の序…

八十日間世界一周

小説を読むのは長らくの趣味だし、感想を書くのも楽しみのうちだけれど、それを「ブログ」という形で公開することは、自分にとって何の意味があるのだろう。この『暢気倉庫通信』をはじめてからというもの、ずっと考えてきた。 それが、このたび光文社古典新…

吸血鬼ドラキュラ

『吸血鬼ドラキュラ』平井呈一訳、創元推理文庫。長い付き合いの本だ。 十代の頃、初めて読んだ。古本屋で二十円で買った、ジャケットのない本。「やたらに長くて古めかしい話だな」と思った。 二十代の頃、コッポラの『ドラキュラ』を見た帰りに、綺麗なジ…

キャンバスの匂い ボクシング・コラム集

《ワールド・ボクシング》誌(現《ボクシング・ワールド》)に、十年以上にわたり連載されたコラムをまとめ、他誌掲載の試合観戦記などを加えた本で、400ページを超える厚みに、ボクシングをめぐる短文がびっしり収められている。 三分一ラウンドの試合のよ…

20,000アクセス御礼

ふと気づくと、アクセス数が20,000を超えていました。ごく個人的な、偏った好みのものばかり取り上げていますが、お付き合いくださっている皆様に、感謝申し上げます。 ありがとうございます。願わくは、引き続き、良きお付き合いをしていただけますよう。