2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

名も知れぬ牛の血

去る七月十六日、後楽園ホールで「OVERHEAT BOXERS NIGHT Vol.49」を観戦した。メインイベントは、OPBF東洋太平洋ライトフライ級暫定王座決定12回戦。家住勝彦(レイスポーツジム)と山中力(帝拳ジム)、OPBFライトフライ級では、一位家住、二位山…

気球に乗って五週間

この春、集英社文庫から、ジュール・ヴェルヌの作品が四点、刊行された。代表作の『海底二万里』と『十五少年漂流記』に加え、古本屋でもなかなか見かけない『気球に乗って五週間』と『チャンセラー号の筏』、という顔ぶれ。ぼくはよく知らないのだが、ジャ…

ジャッキー・マクリーン『4,5 AND 6』

しばらくジャズを聴かないで過ごしていた。「聴きたい」という気持ちになれなかった、というだけで、これといった理由もないし、今までもときどき、こんなことはあった。でも、それが三ヶ月弱続いたというのは、これまでになかったことだ。 そんなときに、ふ…

リンカーン弁護士

愛車リンカーンを「動く事務所」に、ロスアンジェルスじゅうの裁判所から裁判所へと駆けまわる弁護士、ミッキー・ハラー。一見簡単な訴訟を引き受けたばかりに、彼は自分ばかりか、仕事仲間や別れた妻子の命まで危険にさらす窮地に追い込まれる。 マイクル・…

宇宙戦争

ぼくが初めて読んだSFは、H・G・ウェルズの『宇宙戦争』だった。小学生の頃、シャーロック・ホームズの短篇が読みたくて、従兄から貰った児童文学全集の端本に、一緒に入っていた。そのころは、本を読むことの面白さを知りはじめて、なんでも手当たり次…